「VPNまたはプロキシを使用しています」と表示されたら、まず別のサーバーに切り替える。それで大抵は解決する。ダメならキャッシュ削除→プロトコル変更→難読化の順で試そう。
なぜVPNが検出されるのか:4つの検出メカニズム
動画配信サービスがVPNを検出する仕組みは年々高度化している。主な検出方法を理解しておくと、対策が立てやすい。
IPアドレスのブラックリストが最も一般的な手法だ。VPNサーバーのIPアドレスは多くのユーザーが共有しているため、同じIPから大量のアクセスがあるとVPNと判断される。配信サービスはこうしたIPアドレスをデータベース化してブロックしている。DNS漏洩も検出の原因になる。VPN接続中でもDNSリクエストが通常のISPのDNSサーバーに送信されてしまうと、VPN接続先の国とDNSサーバーの国が一致せず、VPN利用が推測される。WebRTC漏洩はブラウザ特有の問題で、WebRTC機能が本来のIPアドレスをリークし、VPNのIPアドレスとの不整合が検出される。GPSとIPの不一致はスマホ特有の問題。VPNで日本のIPアドレスを使っていても、スマホのGPSが海外の位置を示していると矛盾が検出される場合がある。
対処法を効果が高い順に並べる
about:config で media.peerconnection.enabled を false に設定する。NordVPNのブラウザ拡張機能にはWebRTCブロック機能が標準搭載されている。専用IPアドレスという根本的解決策
上記の対策をすべて試してもブロックが頻発する場合、専用(Dedicated)IPアドレスの利用を検討しよう。通常のVPNは多数のユーザーでIPアドレスを共有するが、専用IPは自分だけが使うIPアドレスだ。他のユーザーのVPN利用が原因でブラックリストに載るリスクがない。
NordVPNは月額数ドルの追加料金で日本を含む複数の国の専用IPオプションを提供している。頻繁にストリーミング視聴をする場合は長期的にこちらの方がストレスが少ない。専用IPはVPN接続のたびに同じIPアドレスが割り当てられるため、IPアドレスの変化による不審判定も避けられるメリットがある。
配信サービス別のVPN検出の厳しさ
すべての配信サービスが同じレベルでVPNを検出しているわけではない。
Netflix
- 専用のVPN検出システム
- 常時IPアドレス監視
- NordVPN・ExpressVPNで対応可能
DAZN
- やや厳しい検出レベル
- 難読化サーバー推奨
- 定期的なサーバー切替が必要
TVer・ABEMA
- 比較的緩い検出
- 通常の日本サーバーでOK
- ほぼ問題なく視聴可能
Hulu日本版は中程度の検出レベル。NHKプラスは比較的緩い検出で、通常の接続で安定する。サービスごとの検出レベルを知っておくと、対処の優先順位が立てやすい。
VPNサービスの変更も選択肢の一つ
特定の配信サービスに対してどうしても接続できないVPNサービスは存在する。配信サービス側のブロック技術とVPN側の回避技術はいたちごっこの関係にあり、時期によって対応状況が変わる。
NordVPN
月額$2.99〜
- 7400台以上のサーバー
- 118ヶ国対応
- 30日間返金保証
- パナマ拠点
ExpressVPN
月額$6.67〜
- 3000台以上のサーバー
- 105ヶ国対応
- 30日間返金保証
- 全サーバー難読化対応
Surfshark
月額$1.99〜
- 同時接続無制限
- コスパ優秀
- 回避能力はやや劣る
将来的なVPN検出技術の動向
VPN検出技術は今後さらに高度化する見通しだ。AIを活用したトラフィック分析が導入されつつあり、通信パターンからVPN利用を推測する手法が研究されている。一方でVPN側もこれに対応し、より巧妙な難読化技術を開発している。
NordVPNやExpressVPNのような大手プロバイダーは専門のエンジニアチームがストリーミングサービスとの互換性を常に維持しており、ブロックが検出されると数時間〜数日以内にサーバーのIPアドレスを更新して対応する。この「いたちごっこ」は今後も続くが、大手VPNプロバイダーが投資を続ける限り、ユーザーが視聴できない期間は最小限に抑えられるだろう。小規模なVPNサービスや無料VPNにはこうした対応力がないため、ストリーミング目的ならNordVPNかExpressVPNを選ぶのが長期的にも安心だ。
VPN接続全般のトラブル解決は「VPNに繋がらない原因と解決方法」、ストリーミング対応VPNの比較は「ストリーミングに最適なVPN」で詳しく解説している。