YouTubeの地域制限コンテンツは、VPNで対象国のサーバーに接続するだけで視聴できる。「この動画はお住まいの国では公開されていません」の表示は、IPアドレスの国判定を変えれば解除される。
YouTubeに地域制限がかかる理由
YouTubeの動画には、アップロード者や権利者が配信国を指定できる機能がある。
- 音楽のMV:レコード会社が国ごとにライセンス契約をしているため、日本向けのMVがアメリカから見られない、その逆もある
- テレビ局の公式チャンネル:日本のテレビ局がYouTubeに公開する番組クリップは日本国内限定のものが多く、海外IPアドレスからはブロック
- スポーツのハイライト:放映権の関係で地域制限がかかることがある
- 映画の予告編:配給会社が国ごとに異なるトレーラーを公開しているケースでは、特定の国からしか見られないバージョンが存在
VPNで地域制限を解除する手順
Googleアカウントの「国」設定に注意
YouTubeはIPアドレスだけでなく、Googleアカウントの登録国も参照している。設定 → 全般 → 「場所」で確認できる。VPNで日本に接続しているのに一部の動画が見られない場合、この設定が海外の国になっている可能性がある。
変更方法はYouTubeアプリの設定 → 全般 → 場所(国/地域)から。ただし、この設定はおすすめ動画のアルゴリズムにも影響するため、視聴が終わったら元に戻すのが無難だ。VPNの接続先とGoogleアカウントの国設定を一致させることで、地域制限の解除がよりスムーズになる。
ブラウザ版 vs アプリ版の違い
スマホのYouTubeアプリはIPアドレスに加え、GPS位置情報やSIMカードの国コードも参照する場合がある。VPN接続だけでは地域制限が解除されないケースがまれに起きる。
ブラウザ版(PC)
- IPアドレスベースの判定が主体
- VPNの効果がストレートに反映
- 最も安定
ブラウザ版(スマホ)
- 位置情報をオフにする
- Chrome・Safariで視聴
- アプリより安定
アプリ版(スマホ)
- GPS位置情報も参照
- 位置情報完全オフ必須
- キャッシュ削除後に再起動
YouTube Premiumを安く契約する方法
地域制限の解除とは別に、VPNを使ってYouTube Premiumの国別料金差を活用する方法も広く知られている。YouTube Premiumの料金は国によって大きく異なり、日本(月額1,280円)より安い国が多数ある。
仕組みとしては、VPNで料金の安い国のサーバーに接続し、その国のGoogle Paymentで契約する流れだ。ただし、Google側が支払い方法の国情報をチェックしている場合があり、日本のクレジットカードでは弾かれることもある。最新の対応状況と手順は変動が激しいため、契約前に最新情報を確認することを推奨する。成功した場合の節約額は年間で数千円〜1万円程度になることもある。
YouTube動画のオフライン保存を活用する
YouTube Premium会員であれば公式のオフライン保存機能が使える。
- VPN接続中にダウンロードした動画はVPN接続を切った後もオフラインで再生可能
- 保存期間は30日間で、再度オンラインに接続すると期間が更新される
- 地域制限のある動画をダウンロードしておけばVPNなしでも視聴できる
- 回線が不安定な環境では重宝する
- ダウンロード数に上限はないがストレージ容量に依存
- 通勤中や飛行機の中など、安定した通信環境が確保できないシーンでは特に便利
YouTube Musicの地域制限も同時に解除できる
YouTube Musicも地域によって楽曲のラインナップが異なる。日本でしか配信されていない邦楽アーティストの楽曲が海外からは再生できないケースがある。VPNで日本サーバーに接続すればYouTube Musicの日本版ラインナップにもアクセスでき、プレイリストの再生が可能になる。
YouTube PremiumにはYouTube Musicの利用権も含まれているため、動画と音楽の両方で地域制限を解除できるのは大きなメリットだ。海外在住の日本人が日本のアーティストの新曲をリアルタイムで聴きたい場合にも、VPN経由でのYouTube Music利用は実用的な選択肢になる。
VPN接続時のYouTube視聴で注意すべき点
VPN接続中のYouTube視聴ではいくつか注意点がある。
- 接続先のサーバーによっておすすめ動画のアルゴリズムが変わる。日本サーバーに接続すると日本語コンテンツのおすすめが増え、アメリカサーバーなら英語コンテンツが優先される
- 普段のおすすめをカスタマイズしたい場合はVPN接続中の視聴履歴に注意しよう
- YouTube広告の内容もVPNの接続先に応じて変わる。日本サーバー経由なら日本語の広告が表示され、海外サーバーならその国の広告が出る
- 視聴速度を最大化するにはWireGuard系プロトコル(NordVPNならNordLynx、ExpressVPNならLightway)を選択し、物理的に近いサーバーを使うのが鉄則だ
YouTube Shortsと地域制限の関係
YouTube Shortsにも地域制限がかかることがある。特に音楽を使ったShorts動画は、楽曲のライセンスが国ごとに異なるため、特定の国でのみ視聴可能なケースがある。VPNで該当国のサーバーに接続すればShortsの地域制限も解除できる。
YouTube Shortsのトレンドフィードは接続元の国によって内容が異なるため、VPNで接続先を切り替えると各国のトレンド動画を楽しめる。日本のトレンドShorts、アメリカのトレンドShorts、韓国のトレンドShortsをそれぞれチェックできるのは、VPNならではの楽しみ方だ。
YouTube Premiumの節約方法は「YouTube PremiumをVPNで安く契約する方法」で詳しく解説している。ストリーミング全般のVPN活用術は「ストリーミングに最適なVPN」も参考にしてほしい。