会社のネットワークや端末で個人的にVPNを使うことは法律違反ではありませんが、就業規則に抵触する可能性が高く、発覚した場合は懲戒処分の対象になりえます。法律と社内規定を切り分けて考える必要があります。
法律 vs 就業規則
- 日本の法律には、個人がVPNを使用することを禁止する規定はありません
- VPNの利用は完全に合法であり、たとえ会社のネットワーク上であっても、VPNの使用自体が刑事罰の対象になることはありません
- セキュリティポリシーの迂回
- 情報漏洩リスク
- IT管理の妨害
- 業務外利用の隠蔽
VPNを使って不正アクセス禁止法に抵触する行為(他人のアカウントへの無断アクセス、社内システムへの不正侵入など)を行えば、それはVPN利用の問題ではなく、不正アクセスという犯罪行為の問題。VPNの有無に関係なく違法です。
ケース別の判断基準
- 会社支給のPCやスマホ — 会社の所有物であるため、社内規定に従うのが大原則。無断でVPNアプリをインストールすることは避けてください。多くの企業ではソフトウェアのインストール自体に承認が必要であり、無断インストールは規定違反となります。
- 個人のスマホ(BYOD環境) — 個人所有のデバイスは、基本的に所有者が自由に使えます。ただし、会社のWi-Fiに接続した状態で個人VPNを使うと、前述のセキュリティ上の懸念が生じます。個人のモバイルデータ通信(4G/5G)を使ってVPNに接続する分には、会社のネットワークを経由しないため問題になりにくいです。
- リモートワーク中の個人VPN利用 — 自宅の回線は個人の契約なので、プライベートな時間にVPNを使うのは完全に自由です。ただし、業務用の接続(社内システムへのリモートアクセス等)は、会社が指定するVPN(Cisco AnyConnect、Palo Alto GlobalProtect等)を使う必要があります。
- フリーランス・個人事業主 — 自分自身が雇用主であるため、就業規則の問題は生じません。むしろ、クライアントの機密情報を守るためにVPNを導入することは、プロフェッショナルとしての責任ある判断と言えます。
違反が発覚した場合のリスク
就業規則でVPN利用が禁止されている環境で個人VPNの使用が発覚した場合、以下の処分が想定されます。
- 口頭注意や書面による警告(最初のステップ)
- 減給や出勤停止の懲戒処分(悪質な場合や繰り返しの場合)
- 懲戒解雇(情報漏洩を伴う場合)
IT部門はネットワーク上のVPNトラフィックを検知する技術を持っているため、「バレないだろう」という楽観は禁物です。
会社にVPN導入を提案する場合
セキュリティ意識の高い社員として、会社全体でのVPN導入をIT部門や経営層に提案する方法もあります。提案のポイントは以下の通りです。
- 外出先(出張、営業先、テレワーク中のカフェ等)でのフリーWi-Fi利用時のセキュリティリスクを具体的に説明する
- 法人向けVPNサービス(NordVPN Teams、Perimeter 81など)のコストと導入の容易さを提示する
- インシデント発生時のコスト(情報漏洩対応、信用失墜、法的コスト)とVPN導入コストを比較して、投資対効果を示す
個人のプライバシーを守るための正しいアプローチ
会社でのVPN利用が制限されている場合でも、個人のプライバシーを守る方法はあります。
- 個人所有のスマホでモバイルデータ通信(4G/5G)を使ってVPNに接続すれば、会社のネットワークとは無関係にプライバシーを確保できます
- 昼休みにプライベートな調べ物をする際は、会社のWi-Fiではなく自分のスマホのデータ通信を使う
- 帰宅後の自宅回線では自由にVPNを利用する
- 出張先のホテルや空港ではVPN必須
こうした切り分けを行えば、就業規則に抵触することなくプライバシーを守れます。
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出張・テレワーク時のVPN活用については「出張VPN活用ガイド」を、VPNのセキュリティ全般については「VPNセキュリティ完全ガイド」をご覧ください。VPNの法的な位置づけについてはこちらの記事が参考になります。
職場でのVPN利用は法的にはグレーではなく完全に合法ですが、就業規則という「社内ルール」に縛られる点がポイント。法律と社内規定を混同せず、場面に応じた適切な判断をすることが、トラブルを避ける鍵になります。プライベートの通信を保護したいなら、個人のスマホ+モバイルデータ通信+VPNの組み合わせが最も安全で確実な方法です。会社のネットワークを経由しないため、就業規則に抵触するリスクもありません。自宅回線でのVPN常時利用も、セキュリティ意識の高い現代人にとって基本的な対策と言えるでしょう。